桜の咲くころに、南の国から帰ってきたツバメたちが、
空の高いところを素早く横切ってゆく姿を、
よく見かけるようになった。
時々高い空からさえずってくださる。
彼らは南へ帰る前にも、自宅の電線にあいさつに来てくださったり、
夏の空に、美しい虹が出ているとき、教えてくださったりする、
大切な仲間である。
私も最近写真を写すようになったと、
天高く飛ぶ彼らに、心の中で、近況を報告したりしていた。
ほどなく、ツバメが電線に止まってくださる姿で、
写真を撮らせていただけることとなった。
とてもしなやかな姿である。
ずっと道をはさんだ向かいの電線に、止まってくださっていた。
旅の疲れを癒したり、巣を作るための民家を探したり、
これからは、お嫁さんを選ぶための準備にと、忙しくなるのだろう。
本当にお忙しいところありがとうございます。
彼のそばには、私の友達でもある山鳩(ヤマバト)さんがいて、
彼を呼んでくださったのであった。
また、撮影の間中、スズメがすぐそばで安全確認のために、
常にさえずってくださっていた。
彼らの協力のおかげで、撮影することができた。本当にありがたいです。
翌日ツバメが、街で私たち家族を見かけると、
頭上を何度か旋回してくださった。
写真をよく見てみると、私たちを見ていてくださっているのがわかる。
とてもツバメらしい姿で写せた、飛翔である。
雲雀(うんじゃく)