二週間前に写したツグミの写真である。
ツグミは、地面にいる小さな虫や、ミミズなどを捕食したり、
木の実や種も、よく食べるようである。
彼らの、虫の捕食の仕方には特徴があって、
見ていて実に面白い。
ツグミは、素知らぬ顔で、足早にそこを通り過ぎる。
少し止まってから、くるりと向きを変えて、
通り過ぎた場所の獲物を、素早く戻って捕食する。
その、精神が細部まで研ぎ澄まされた動きは、
熟練した釣り人が、魚釣りをしているときの様子に似ている。
知らん顔で、竿を流しておいて、自然に溶け込み気配を消す。
魚がえさを食んでいるときにも、油断させておいて、
パクッ。と突然竿を釣り上げる。
ツグミの動きは、釣り人の様子によく似ている。
自然と一体となり、神経を研ぎ澄ますと、
小鳥たち自然の生き物は、
皆そのように真剣に生きる技を磨いていることに気が付く。
かわいいと駆け足で彼らに近寄ってしまったら、
彼らの獲物が逃げてしまう。
私はただこうして離れたところから、彼らを、彼らと同じように、
神経を研ぎ澄まして見てみる。
それもまた、自然の在り方の一つである。
雲雀(うんじゃく)