シジュウカラ(四十雀)の名の真の意味
「老いの名もありとも知らで四十雀」 (松尾芭蕉)

日本で、シジュウカラの名の本当の意味を知る人は、

松尾芭蕉だけであったのではないだろうか。


これに気が付けたというだけでも、彼はやはり、

日本の文化史のなかで、すごい人であったということがわかる。


四十雀というのは、陰陽の鳥である。

中国風に言えば、彼らの本質というのは、道(タオ)を表す。


陰陽は0と1で表現される二元論の世界である。

そしてその陰陽は、十字で表現され四象を与え、

実と虚という概念から、X字を重ねて二重に組み合わせ、

八の卦を作り出し、万物をそこに当てはめた学問である。


道(タオ)というのは、そのどちらにも、どれにも偏ることなく、

中庸であることの大切さを説いた深淵な思想である。


また、深い哲学的な思想は、陰陽の熟し極まった状態を、

老陰、老陽といい、それぞれに、6と9という数字を与えた。

ここに四重のクロスが生まれる。



松尾芭蕉は、かれの深い眼識から、シジュウカラの名前の意味が、

陰陽の八卦と、その老数からつけられたのだという由来を見抜いた。


しかし、日本におけるシジュウカラの、真(しん)の名というのは、

「ウズメ」といい、彼の道(タオ)の本質は、「渦」で表現される。


陰陽理論のように、二元論や、四象八卦に分割せず、

渦というのは、無限を表す。


また無限の回転は、光を常に生み出す。

ゆえに渦は、「光・輝き」という意味を持つ。


日本古来の文化においては、八卦や占いというのは、

人間が作った枠に分割される、限定的なものであると認識された。


森羅万象があり、人がいれば、

それは限定的な数の卦に割り当てられるのではなく、

渦の線上の、または輝く素粒子上の無数の相が、

一人一人に割り当てられて、宇宙は存在すると考えられていた。

一人一人に、オリジナルの相があるものである。


古代の日本人は、そのことをよくわかっていたがゆえに、

陰陽五行、八卦、占いという人間が作り出した固定概念に、

自分の人生を支配させることはなかった。



日本の神話の中で、アマテラスを岩戸から出てこさせるために、

神々の前で踊りを踊ったといわれている「アメノウズメ」も、

シジュウカラの神の本質が、神々の世界である真実の場に

おいて、とった一つの姿であり、演じた1つの演目であり、

ほんの一部の出来事が、わずかに記されているに過ぎない。


本来シジュウカラは、神の目の中で輝く光そのものであるのが、

彼らの楽しく、また慎み深く、奥深い人生である。


遠い古代に、人間の遺伝子が失っているものの一つを、とり戻させる、

それを働きの一つとしたがゆえに、魂の道のしるべとして、

彼らには「ウズメ」という真(しん)の名が付いている。


現代の「四十雀」というのは、八卦からの由来をもってついた名である。

日本人が、遺伝子上の「神(シン)」を織りなす霊体上に、

神(かみ)と同じものを見ることのできる目、つまり「ウズメ」を、

決して取り戻すことができないようにと、

四重の鍵がかけられてしまった状態を名で表している。


この四重の苦しみを見抜く目を、取り戻せたとき、

人は、もう迷妄に苦しむことがなくなる。


日本人が、自分自身でおちいってしまっている、

「知識や善悪にとらわれている」という罠を、自分自身で看破すること、

知識というのは、それ自身が大きな迷妄の一つである。


外国の文化や文明が素晴らしいのではなく、

文字や数字、論理が素晴らしいのではなく、

「命」が宿すものの素朴で純粋な働き、

そしてそれが高度な叡智であるということを知覚する。

それが最も大切なことである。



「知識にとらわれている状態」である限り、

どんなに心が素晴らしい人であっても、神の世界を見ることはできない。

「見ることができない」ということは、「そこに存在しない」ということである。


知識を手放して、「真実を知る力」を身に付ける。

そうすると、すべてのものの名が宿す、本当の力が見えてくる。

小鳥たちのそれぞれが神器となって、皆で協力しあい、

それによって「ウズメ」が遺伝子の中に取り戻させてくれたもの、

それが「未来」を決定してゆく、大切な目となる。



雲雀(うんじゃく)


「芭蕉の俳句の真意」について記載しています。
(リンクにてご参照ください)
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by kotorihua | 2012-03-07 14:31 | 古今伝授
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